人生拓く
ファンファン福岡は、西日本新聞のweb版で、福岡の情報に溢れています
私は、2014年3月から、ここでコラムを書いていて、翌年、西日本新聞から、本を出版することになる、きっかけとなりました。
コラムのの始まりは、毎回このようにスタートしていました
NAI-NAI-NAI お金ない NAI-NAI-NAI 場所もない
NAI-NAI-NAI でもとまらない~
NAI-NAI-NAI 人脈ない NAI-NAI-NAI 知識がない
NAI-NAI-NAI そこが危ない~
そうなんです。私は0歳と1歳の年子を抱え、社宅のママ友3人相手に始めた地域サークル。そこからご縁が繋がり、起業していってしまった太刀山美樹です。
「起業の前、前職はなんですか?」と人に聞かれると、私は「専業主婦です」と答えていました。
2006年に起業して2年後、やっと私は、2008年に福岡市西区九大学研都市駅横の、イオンモール福岡伊都に、0歳からの芯のつよい子を育てる運動塾「MIKIファニットスクール」をオープンしました。それまで、拠点となる会社の場所はありませんでした。
それまでは、(場所がないので)出前講座のみを行い、経理などは自宅で子どもと家族が寝てからする。またスタッフと社内ミーティングをするにも、ファミレスや電話で行い、その負担もかけさせてしまっていた状態。当時のスタッフには本当に迷惑、嫌な社長でした。
地域活動から、いくつか活動の形をかえ、会社にしていきました。ところが、起業した瞬間、営利目的の株式会社の私たちは、公共施設は使えなくなりました。ならばと他に場所を借りようにも、金額が高いことに加えて、「子どもが来るのはダメ」と言われます。チアダンスは元気いっぱいに踊るため、子ども達の声や足音が大きく、借りることができませんでした。たまに予算の合いそうなところを見つけても、駅からは離れ、子ども連れで教室に通うには不便になってしまう…。
そんなときに目に入ってきたのは、駅の向こうにある大きな「イオンモール福岡伊都店」でした!
でも、私には、イオンに対して、知り合いの「人脈」も、資金となる「お金」もない。ましてや社長としての「知識」もない。
あるのは、保育科の教え子たちから『女松岡修三』と呼ばれる、暑苦しいおもいだけでした。
私は、すぐさま、イオン九州のホームページ掲示板に、思いを書き込みました。
「場所をください。チャンスをください。私は九州の子どもを全部元気にして、社会人として会社に送り込む自信があります」。
すると、奇跡が起こります
まさかの電話が翌日にあったのでした。「あなたに会ってみたいという人がいますが…」と。
体育会系は行動は早いです。「今からすぐ行きます」とお話しすると
私は2時間後には、イオン九州本社で話していました。話を聞いてくださったおじさまから。「君面白いね。でも危なっかしい。うちでするかい?」と言われます。
「へ? そもそも、話してたこの人は、ドナタダロ……」
なんと私は、当時の取締役といきなり話をしていたようなのです。
そしてまさかの、専業主婦から自分のスクールをオープンという夢のような話になっていくのでした。
そうして起業していってしまった太刀山美樹です。
そんな太刀山ですが、必ず講演会で聞かれることがあります
「なぜ、あなたははなまはげ? 九州の人でしょ?」
みなさん、???がいっぱいですよね。
なぜかと言えば、答えはシンプルです。
・・・それは私が似ていたから・・・ ただそれだけです。
きっかけは、この1枚からスタート。
会社で、ふざけていたところを山本美千子プロカメラマンが隠し撮りされ、なまはげとの合成写真が、私の知らないところで、Facebookにアップされていたのです。
見つけて、爆笑したのですが、よく見ると、数時間の間に、facebookに「200イイね」もついています。あれ?これって、私、なまはげさんで、イケるのかな・・?
そう思って出かけたのは、九州大学佐藤剛史先生開催の自己ブランディング講座でした。そこでは、「自分を○○ × ○○、と掛け合わせて、オンリー1にして表現するのが大事」と学びます。
先生より、「太刀山さんは何と表現するの?」と聞かれ、
「私は幼児教育界のなまはげ・・かもです」と答えると
「それいいんじゃない!」とみなさんに爆笑され、私の前向き勘違いがスタートします。
そしてこの「なまはげ」、調べると奥が深いんです。なまはげの刃物は人を脅かすものではなく、「なまけココロ」を剥ぎ取るものだそうです。
山本カメラマンに思わず私は話しました「私、幼児教育界のなまはげになります」 すると返されたのは
「なまはげは日本の重要無形文化財。それを名乗る以上は、ちゃんと勉強して、本元に挨拶しといた方がいいんちゃうの~?」。
なるほどと思ったわたしは即行動します。海風吹き荒れる秋田県男鹿半島まで、『なまはげ伝道師』の試験を受けに行くことになります。
もっと軽めの冗談でとるような資格かなと思っていたら、大間違いでした。
直行便はないので、東京で前泊し、秋田県男鹿半島まで行くのですが、博多から行くには、やっぱ遠かとです。
これが結構、大変な勉強でした。がっつり問題集やテキストに、講義もしっかりあるのには面食らいました。
福岡から参加が珍しかったのか、FM秋田と、秋田大学学生からインタビューを受けました。卒論になるらしいけど、どんなのだろう 笑
そしてやっと、合格して「幼児教育界のなまはげ」として始動しはじめました。
この「なまはげ伝道師」の資格が目につくようで、講演会では、どこに行っても聞かれます。
その度に、「東北では、なまはげさんと呼ばれてて家庭教育アドバイザーだと思っています。男鹿半島はよかとこです」とまるで男鹿市の観光大使のごとく話しています。
当時のブログは、タイトルはそのまま「なまはげみき」笑
『幼児教育界のなまはげ』として、太刀山美樹は,おもいを伝えていこうと思います
なまはげの刃物は人を脅すためのものではありません
なまけココロを剥ぎ取るものだそうです
なまはげみきは、子ども達の「どうせ無理」という、諦めココロを剥ぎ取ります
<自分はできる>と、ココロのサポートをしていきたいと思います
そして私は、子ども達を、本当にダメな時は、ダメなものはダメと叱ります
今、ママパパが、「褒めて育てなければいけない」と一生懸命すぎて、叱る事に罪悪感を感じる親御さんの相談をよく受けます。でもやっぱり、危ないことや違うことはあるんです。その規範のメモリは幼少期に作られます。だとしたら、伝えるのが大人全体のつとめではないでしょうか?
<ここからはダメ、なぜダメのか>きちんと理解させてあげませんか? そして、ちょっと我慢して頑張ると、意外と人生はいいことがある時もあるよ。私は、そんなことを伝えて行きたいなと思っています。この資格を勉強してよかったです。ありがとう、なまはげさん。