教育トピックス
いまアメリカの多くの図書館では、子ども達が食べ物をテーブルに置いてるとのこと!
図書館といえば昔から飲食禁止だったはずです。
こそっとクッキーでも食べようものなら怒られたものでしたので、驚きました。
しかもそれは貧困の子ども達の学力のためというのです
New York Times紙 (2017年7月30日付) で、米国の公共図書館が夏休みに子どもへの無料の食事提供を紹介しています。
アメリカの何百もの図書館が、空腹にならないように食事を子供たちに提供することで
栄養と教育活動を組み合わせて、低所得の子供が夏期の学習を受けるようにする努力の一環でもあります。
(連邦政府が資金を提供)
紙面では、バージニア州立図書館の児童・青少年サービスコンサルタントであるエニド・コスレー氏は、「子供たちの読書が良くなるためには、十分な栄養を与えられる必要があります」と述べています
お腹が満たされ、勉強するため図書館へ。そんなアイデアがあるんですね・・・
カレントアウェアネス・ポータル (図書館界、図書館情報学に関する最新の情報をお知らせする、国立国会図書館のサイト)
では下記のように説明されていました。
記事では、学期中に無料もしくは低価格で提供される食事を利用した貧困層のうち、夏季期間中の同種のサービスを利用したのは1/7であるとの調査結果などから、図書館がその利用状況を改善するための場所として注目されていることが説明されています。
そして、カリフォルニア州の公共図書館での実施館が、2013年に13館であったのが、2016年には139館で20万3,000食が提供されたことや、オハイオ州では、2014年に88館であったのが、米・農務省(USDA)の資金援助を受けて2016年には133館で、ニューヨーク州では、2013年の36館から2017年には115館へと、実施する公共図書館が拡大していることが紹介されていいます。
また、公共図書館では、低所得者層の子どもが、夏休み期間中の学習に取り組むために必要な栄養と教育的活動を組み合わせて提供するという位置づけがなされており、利用者にとっても、公共図書館が利用しやすく、また、援助が必要であるという証明が不要であることやフードバンクに行くより目立たないという長所があるとの意見が紹介されています。
Free Lunch at the Library(New York Times,2017/7/30)
参考:
米農務省、図書館や博物館に子ども向けの食事提供プログラムへの参加を呼びかけ
Posted 2014年4月14日
http://current.ndl.go.jp/node/25927
E1448 – 公共図書館が子どもにランチを提供 夏の読書プログラムで
カレントアウェアネス-E No.240 2013.07.11
http://current.ndl.go.jp/e1448
夏休みの生徒の学力低下を図書館で防ごう!(米国)
Posted 2008年6月3日
http://current.ndl.go.jp/node/7959
E1078 – 米国の夏休み読書推進プログラム
カレントアウェアネス-E No.176 2010.08.05
http://current.ndl.go.jp/e1078