
海外活動
朝、地元の「eバイクツアー」に参加した。
私以外は全員アメリカ人の家族連れ。
英語は相変わらず早いし、正直ほとんどわからない。
ちょっとだけ不安なスタート。
でも、これがよかった。
電車でもバスでもなく、歩くよりもずっと広く、街を一気に体で理解できる。
スタンレー パークの島をぐるっと1周はもちろん、イングリッシュ ベイ、フォールス クリーク、チャイナタウン、ガスタウンなど、バンクーバーの最高の見どころ、海も、街も、森もてんこ盛りプラン。
「街を知るって、こういうことか」と思った。
走っている途中、何度も桜の下を通る。
5℃程度の中、どこも満開で、本当にきれいで。
ガイドが何度も何か言っている。
最初はまったくわからなかったけど、何度か繰り返される言葉で、少しずつ意味がつながってきた。
バンクーバーの桜は、もともと日本政府から贈られた500本の木が始まりで、その後、日系人の人たちが大切に育て、増やしてきたものだということ。
そしてそのたびに、笑顔でこう言う。
「Miki, thank you」
ああ、そういうことか、と思った。
私は何もしていないのに、日本代表?
ただここにいるだけで、
その歴史の一部として迎えられているような感覚。
ちょっと不思議で、でも、すごくあたたかかった。

街中、至る所で桜が満開 こんなに寒いのに__
その後、ツアーのメンバーとも少しずつ距離が近くなる。
言葉は完璧じゃない。
でも、一緒に笑って、同じ方向を見て、同じ景色に驚くと、それだけで十分だった。
午後は、まさかの展開。
世界一周中の西さんと、バンクーバーでばったり再会。
「It’s a small world, isn’t it?」
本当にこの言葉を使う日が来るとは思わなかった。
天神でも博多でもなく、バンクーバーで。
そこから数時間、一緒に過ごす。
山、海、滝、川。
景色が大きすぎて、途中から言葉はほとんどなくなって、
「わあ…」
「すご…」
「広っ…」
それで十分だった。
翌朝、西さんは赤道近くの国へ。私は北極圏近くに移動して行った。すごい奇跡

そして夜。
ふらっと入ったパブ。
最初は端っこで見ていたはずなのに、
気づいたら前に引っ張られて、
手を取られて、
ハイタッチして、
笑って、
もう完全に中にいた。
音楽があって、
リズムがあって、
誰かと目が合って、
自然に体が動く。
ああ、これ、グランチアと同じだ、と思った。
言葉がなくても、
関係は生まれる。
むしろ、言葉がないからこそ、
本質的なつながりだけが残る。
ひとりで来たはずなのに、
気づけば人に囲まれて、笑っている。

英語がわからなくても、
道がわからなくても、
ちゃんと前に進めている。
eバイクみたいに。
そして、人生みたいに。
その夜は、2秒で寝た。
たぶん、人生で一番きれいに使い切った一日だったと思う。