
ウエルビーイング

マンゴー大好き!な私ですが、日本では高級品でなかなか手が出ませんよね。私はアジアに旅に行くと、ここぞとばかりに朝からお腹いっぱい食べてしまいます(笑)。
でも今回のタイ訪問で出会ったのは、ただの「美味しいマンゴー」ではありませんでした。それは、荒れ果てた「砂地」から生まれた、奇跡の果実だったのです。
しかも高齢者がイキイキ働いて、稼いでいる
この貴重な話を大きなマンゴーの木の下で、当事者のご本人とご家族を前に聞くことができました


タイ最大の工業地帯、マプタップット。そこは作物が育つとは到底思えない、乾いた砂地が広がる場所です。普通なら「ハズレの土地」だと諦めてしまうような環境。
でも、そこで出会ったトゥアンおじいさんは違いました。 「この砂地にこそ、合う品種があるはずだ」
厳しい環境で自生する強い野生種を土台に、美味しい品種を接ぎ木する。 そうして生まれた白いマンゴーは、限られた水分をギュッと凝縮し、他の土地では真似できない「きめ細かな果肉」と「パリッとした極上の食感」を纏(まと)いました。環境の悪さを、唯一無二の強みに変えてしまったのです。
おじいさんの農場は、現代の私たちが学ぶべき「スマートな農業」そのものでした。
重労働ではなく「技術」が主役: 広い土地を耕す力仕事ではなく、長年の知恵が必要な「接ぎ木」や「水の管理」が価値を生みます。
誇りを持って稼げるビジネス: 一過性の支援ではなく、希少なブランドとして高値で取引され、行政や大手企業も本気でバックアップしています。
おじいさんがイキイキと「砂地マンゴー」を語る姿に、**「シニアが誇りを持って稼ぎ、社会の主役で居続ける」**ことの真の価値を見ました。

さらに驚いたのは、この砂漠のような土地を緑に変えた背景に、日本人の知恵があったことです。
砂漠緑化の父・鳥取大学 遠山正瑛先生。かつて先生が世界に伝えた「紙おむつの技術(高吸水性ポリマー)を農業に使う」という魔法のようなアイデアから、さらにこの地の「水の銀行(地下水管理)」を支えることへ。 遠く離れたタイの地で、日本人の情熱が今もマンゴーの木をも守っている……そう思うと、なんだか胸が熱くなりました。
(遠山先生は、紙おむつに使われる**「高吸水性ポリマー」**を農業に使う技術を世界に伝えて回りました。「砂は水を逃がすが、この魔法の粉があれば水を蓄える器(うつわ)になる」。そう言って、中国では一軒一軒の農家を回り、砂地での保水方法を熱心に説いたといいます。)参照:テレ東プラス スパイ容疑をかけられても死の土地で200万人の飢えを救った日本人
実は、私の父も一代で果樹園を切り拓いてきた人でした。 「負けない農業を創る」勉強熱心、おじいさんの節くれだった手、優しくも力強い眼差し、そして土と共に生きる誇り。 お話を伺っているうちに、どうしても父の姿と重なり、胸がいっぱいになってしまったのです。
別れ際、たまらなくなっておじいさんのもとへ駆け寄り、「私の父も一代で… 私の名前は美しい樹木の樹で美樹です」と話しかけると、92歳の おじいさんは私の目をじっと見て、こう仰ってくださいました。
「あなたは私の娘ですね。がんばって」
その一言に、堪えていた涙が溢れました。 父が生きていたらほぼ同じ年。
砂地を耕し、命を繋いできた者だけが持つ、深い愛情に触れた瞬間でした。
「環境が悪いから」と諦めるのではなく、その環境だからこそできることを探す。 おじいさんから学んだのは、人生を切り拓くための**「逆転の知恵」**でした。
このストーリーを知ったとき、目の前のマンゴーがただの果物ではなく、おじいさんの人生そのものに見えました。
私たちの活動も、ただのダンスではありません。 どんな環境でも、自分らしく輝き、誰かの力になる。これは私たちの「生き方」そのものなんだと、タイの高齢者施設の皆さんと交流しながら、改めて強く感じました。
よ〜し、私もやるぞ〜! グランチアメンバーさんが作ってくれたボードとフラッグを手に、タイの風を感じながら心に誓った一日でした。
民族楽器の演奏のもと、舞踊も体験させていただきました。
グランチアメンバーさんが、作成してくださったボードとフラッグで一緒にパチリ
