2040年「未来の子育て」を取り巻く社会を考える
2022-02-10 11:34:51ほか
私たち九州大学院生は、Aalto ARTS Media Lab(フィンランド)、九州大学大学院芸術工学研究員、ロバートファン / アントレプレナーシップセンター(QREC)の共同授業の一環で「グローバルデザインプロジェクト(Global Design Project)」を受講しています。
この講義では、デザイン思考の手法を活用しつつ、2040年に向けて「理想とする子育てを取り巻く社会のデザイン」がテーマとしてあり、半年かけて、様々なご意見や調査をもとに、身近な生活から社会の仕組みまでのアイデアを考えました。
※お手数ですが最後までこのアイデアを読んでいただき、文末にリンク先にあるアンケートにて、ご意見いただけると助かります。
このアイデアをわかりやすく説明するためにストーリー仕立てにしています。
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2040年、子育てファミリーそう&なな の話です。


私たちの父と母の時代は違っていました。
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「自分たちの時じゃあ考えられないな。」父母が話しだしました。
「昔は『ワンオペ』って言葉があってね。私が時短で働いても、夫は忙しくて帰宅は遅く、夫婦で話す時間もない。鬱みたいになって、あんな状況じゃ下の子を妊娠も考えられなかったもの」母が言いました。すると父は「上司からは『俺たちの若いときはもっと大変だった、24時間働けますか? て、言葉が流行った』と、言う人もいて、男性育休の制度があっても先輩も使ってないから制度について聞く人も居ないし。自分が抜けたら仕事の負担を周りにかけると思って、取れなかったなあ。」
「ふたりとも、子育てにも仕事にも中途半端な気がして、なんだか罪悪感を感じていたよ」と二人が声をあわせたように言いました。
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そうさんは新人研修で学んだことを思い出しました

新人研修で、「Mutual-Help部門」が、紹介されました。
「この部門は、だれかが休業せざるを得ない時、すぐ他の社員が休業したい人の業務をカバーできることをすすめる部門です。制度のとり方を教えたり、お互いのサポートで個人の能力アップと会社全体の向上もめざします。」
そのためには、会社も仕事の見える化をして、日頃から業務を棚卸しやジョブローテーションをしています。また、勤務時間中の10%の時間は、ヘルプタイム(使わないときは自己研鑽の時間)として設置されています。

これらの業務は「Mutual-Help部門」が担当していて、おたすけ制度を推進しています。
ここでは、おたすけアプリを利用します。

入社後、そうは自分のトリセツ(取り扱い説明書)を作成しました。
1個人の状況(担当してる仕事、work&Lifeプラン
2 業務(取得スキルと苦手ポイント)・性質の特徴
3担当業務の現況(進行中のもの)


そうは思いました。「なな、いつも独りでがんばってるね。
もっとできることがあるかも・僕もそろそろ育休をとるね」

同僚から、「大丈夫だよ、みな互いにサポートする会社だよ、アプリでHelp発信してみようよ」おたすけ制度 のサービスを利用してみることにしました


「わたし、少しだけなら、先輩のしごとを助けられそうです。私にとっても貴重な機会です」

こうして、みんなの手伝いとサポートのおかげで、私も休暇が取れました。
子どもと過ごす時間も増え、妻とコミュニケーションする時間も増えました。

ななは、「そろそろ希望していた職場復帰の時期、そうくんとももっと話したい」
それを聞いたそうは、「2週間の特別休みを取るね。僕が子供の世話をするから、ななも自分のことを考えたり、一緒に話しをしよう」



会社の雰囲気はさらによくなり、育児や介護など、事情を抱える人も働きやすい職場になっていきました。(社員の幸福度アップへ)

こうしたことから、会社は 国から、社員が働きやすい優良企業「ホワイト企業」の認定を受けました。公事業を受託する際のポイントがアップしました。
また会社の宣伝にもなり、会社の業績は伸び、就職希望の人も増え、ますます活気あふれる会社となりました。
そしてこの取組は他の業態にも活かされ、日本全体の出生率も増え、幸福に感じる人でいっぱいになっていきました。
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最後まで、読んでいただきありがとうございます
下記アンケートに答えていただけますと助かり
私どもは、本来フィンランドにてこのプログラムを学ぶ予定でしたが叶わず、フィンランドとつないでのワークショプを中心に、フィンランドや日本の子育て家族、子育て支援活動中の方へのインタビューなどを行いながら、社会の理解、国際感覚、課題解決力の向上を目指し、半年間、研究を重ねてきました。
このアイデアをまとめながら、私がこのような研究に取り組めるのも、研究グループの仲間、会社メンバーや家族の協力あってのこと、まさに「おたすけ」してもらっているからできること。このアイデアを机上の空論で終わらせず、自分の周りのできることを、どうしたらできるか考えていきます。
ありがとうございます
九州大学新統合領域学府 平井研究室所属
株式会社MIKI・ファニット 太刀山美樹
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